白雪姫 | 本のプレビュー | Little Reading
白雪姫

白雪姫

雪のように白い肌、血のように赤い唇、夜のように黒い髪をもつお姫さまの昔話。

年齢
5-12


3743

著者
グリム兄弟

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1. 美しい王妃 👑

むかしむかし、やさしい王妃がいました。

肌は雪のように白く、

唇はさくらんぼのように赤く、

髪は夜のように黒かったのです。

女の子が生まれると、

王妃はその子を白雪姫と名づけました。

けれども、やさしい王妃は重い病気になりました。

白雪姫がまだ小さなうちに亡くなってしまいました。

王さまは泣いて泣いて、

美しい妻が恋しくてたまりませんでした。

小さな白雪姫には、お母さんがいなくなりました。

2. 魔法の鏡 🪞

一年後、王さまはもう一度結婚しました。

新しい王妃はとても美しかったのですが、

意地悪で、うぬぼれ屋でした。

自分の姿を見るのが大好きで、

世界でいちばん美しいのは自分だと思っていました。

新しい王妃には魔法の鏡がありました。

どんな質問にも答えてくれます。

毎朝、王妃はこうたずねました。

「鏡よ鏡、壁の鏡。

この世でいちばん美しいのはだれ?」

長いあいだ、鏡は言いました。

「あなたです、王妃さま。」

王妃はうれしくて、にこにこしました。

でも白雪姫は成長し、

日に日に美しくなっていきました。

3. 恐ろしい計画 🗡️

白雪姫が十六歳になったころ、

とてもこわいことが起こりました。

王妃が鏡にたずねると、

鏡はこう答えたのです。

「あなたも美しい。でも白雪姫のほうが美しい。」

王妃の顔は真っ赤になりました。

怒って足を踏みならしました。

その言葉が許せなかったのです。

意地悪な王妃は恐ろしい計画を立てました。

一番の猟師を呼びます。

「白雪姫を森へ連れて行きなさい。

だれにも見られないところで殺して、

心臓を箱に入れて持ってきなさい。」

4. 暗い森へ 🌲

猟師はとても悲しくなりました。

でも王妃の命令に逆らえません。

猟師は白雪姫を散歩にさそいました。

「きれいな花を見に行こう」と言って、

重い気持ちで森へ連れて行きました。

白雪姫はうれしくて、

森の散歩が大好きでした。

花をつみ、歌をうたい、

鳥が頭のまわりを飛び、

うさぎが足もとをはねました。

二人はどんどん奥へ進みました。

木は高く、暗くなっていきます。

ついに猟師は止まり、

鋭いナイフを取り出しました。

白雪姫は不思議そうに見つめました。

「逃げなさい!」と猟師は叫びました。

「王妃はお前を殺そうとしている。

お前の美しさに嫉妬しているんだ。

遠くへ逃げて隠れなさい。

もう二度と城へ戻ってはいけない!」

5. 迷子でこわい 🌙

白雪姫は力いっぱい走りました。

枝が腕をひっかき、

とげが服を破りました。

足が痛くなるまで走って、

涙がほほを流れました。

森は暗くて、こわい音がしました。

ふくろうが鳴き、

遠くでおおかみがほえます。

白雪姫はこんなにこわい思いをしたことがありません。

おなかはぺこぺこで、

ぐうっと鳴りました。

もうだめだと思ったとき、

前に小さな明かりが見えました。

小さな家です!

6. 小さな家 🏠

白雪姫は戸をたたきました。

でも返事はありません。

そっと押すと、きいっと開きました。

「こんにちは?」と小さな声で呼びました。

中は全部が小さかったのです!

小さな椅子が七つ。

小さなお皿が七枚。

小さなスプーンとフォーク。

小さなコップにはミルクが入っていました。

白雪姫はとてもおなかがすいていました。

お皿を少しずつ食べて、

コップも少しずつ飲みました。

「怒られないといいな」と言って、

階段をのぼりました。

二階には小さなベッドが七つ。

それぞれ違う色の毛布がかかっていました。

白雪姫はねむくて、

三つのベッドにまたがって横になると、

すぐに眠ってしまいました。

7. こびとたち 👨‍🦳

その夜、七人のこびとが帰ってきました。

ダイヤモンドの鉱山で働いていたのです。

名前もとても特別でした。

先生、おこりんぼ、ごきげん、ねぼすけ、

てれすけ、くしゃみ、そしておとぼけ。

「だれかがぼくの皿を食べた!」と先生。

「だれかがぼくのコップを飲んだ!」とおこりんぼ。

「だれかがベッドにいる!」とごきげん。

みんな急いで二階へ走りました。

そこには白雪姫が気持ちよさそうに眠っていました。

「きれいだ!」とてれすけがささやき、

「天使みたい!」とごきげん。

「はっくしょん!」とくしゃみが大きくくしゃみをしました。

でも白雪姫は起きません。

次の朝、白雪姫が目を開けると、

七つの小さな顔が見つめていました!

白雪姫はびっくりして起き上がります。

先生がやさしく言いました。

「こわがらなくていいよ。傷つけたりしない。」

8. 新しいおうち 🌻

白雪姫は悲しい話をしました。

こびとたちはよく聞いて、

かわいそうに思いました。

「ここにいていいよ!」とごきげん。

「守ってあげるよ!」と先生。

でもおこりんぼが言いました。

「気をつけて。知らない人には戸を開けるな。

王妃が見つけるかもしれない。

約束してくれ。」

白雪姫はすぐに約束しました。

毎日こびとたちは仕事へ行きます。

白雪姫は家をそうじして、

おいしいごはんを作りました。

歌いながら働き、

鳥たちも手伝ってくれました。

みんな仲よく暮らしました。

9. おばあさん 🧙‍♀️

城では王妃が鏡にたずねました。

鏡は正直に答えます。

「白雪姫がいちばん美しい。七人のこびとと住んでいる。」

王妃は怒りで叫びました。

自分で白雪姫を殺すと決め、

おばあさんに変装しました。

背中を曲げ、

やさしい声を練習しました。

そして特別なりんごを作りました。

半分は赤くてきれい。

半分は白くて普通。

赤い半分には毒が入っています。

一口かじれば、

永遠に眠ってしまうのです。

10. 毒りんご 🍎

次の日、だれかが戸をたたきました。

「どなた?」と白雪姫。

「かわいそうなおばあさんだよ。りんごを売っているんだ。」

白雪姫が窓から見ると、

害のなさそうなおばあさんがいました。

つやつやのりんごを見せます。

とてもおいしそうでした。

「戸は開けられないの」と白雪姫。

「大丈夫。安全だよ」とおばあさん。

白い半分をかじって見せました。

「ほら、何ともない。」

白雪姫は窓から手を伸ばして、

りんごを受け取りました。

「ありがとう」と言って、

赤い半分をかじりました。

すると目の前が真っ暗に。

白雪姫は倒れてしまいました。

11. ねむる白雪姫 😢

こびとたちが帰ると、

白雪姫が床に倒れていました。

息をしていません。

みんなで起こそうとしましたが、

どうしてもだめでした。

七人のこびとは泣いて泣いて、

白雪姫が大好きだったのです。

おこりんぼも涙をこらえられません。

「死んでしまった」とごきげん。

でも白雪姫はとても静かで、

まるで眠っているようでした。

こびとたちは、埋めることができませんでした。

そこで、ガラスの棺を作りました。

花いっぱいの草原に置き、

毎日花をそえて、

交代で見守りました。

奇跡を信じていたのです。

12. すてきな王子 🤴

ある日、王子が森を通りかかりました。

若くて立派な王子です。

ガラスの棺を見つけ、

中の美しい娘を見て胸がどきどきしました。

王子がたずねると、

先生が全部話しました。

王子は悲しくなって言いました。

「お別れにキスしてもいいですか?」

こびとたちはうなずきました。

王子はそっと白雪姫にキスをしました。

すると白雪姫の目が開きました!

白雪姫は起き上がって笑いました。

魔法がとけたのです!

13. いつまでも幸せに 💑

本当の愛のキスが白雪姫を救いました!

こびとたちは大喜びで踊り、

白雪姫をぎゅっと抱きしめました。

うれし涙が流れました。

王子と白雪姫は恋に落ち、

結婚することにしました。

七人のこびとも大喜びで、

お城の結婚式に、特別なお客として招かれました。

意地悪な王妃が鏡にたずねると、

白雪姫が生きていると知りました。

王妃は怒りすぎて、

悪い心が破裂してしまい、

その場で倒れて死んでしまいました。

白雪姫は王子と結婚し、

七人のこびとも城で暮らしました。

みんな幸せに暮らし、

いつまでも、いつまでも幸せでした。